対話シーンの技術——セリフだけに情報を託さない「三層構造」の解説【創作プロセスの解剖学】 ——創作プロセスの解剖学

「言ったこと」だけが対話じゃない #
「何でもできるんだな!」——小説内のこの一言のセリフから、あなたは何を感じますか?
この部分では驚きや関心といった感情、また、対話する相手の能力についても情報を得られます。
この一言のセリフだけでも様々な情報が含まれていますね。
しかし、小説における対話シーンは、単に登場人物が言ったことを伝えるだけの道具ではありません。キャラクターの感情、関係性、そして物語全体のテーマを読者に届ける、最も強力な表現手段になり得ます。つまり、さらにたくさんの情報を読み取らせる可能性を秘めています。
それにもかかわらず、言ったことを書くだけで満足していませんか。実は、優れた対話シーンは「セリフそのもの」よりも、「セリフの裏側」や「セリフと動作の組み合わせ」によって、読者の心を揺さぶったり情景を与えたりするのです。
本記事では、筆者の作品から具体例を交えながら、読者に様々な情報を与える対話シーンの書き方を解説します。







