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小説執筆アイテムはNotionだけで良かった【アイデア〜本編執筆を一貫+活動管理】

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執筆に使うツールをNotionにした #

私はどこでも作業ができるように執筆環境を完全にクラウド化しています。 そのため、これまでは執筆に必要なツールをGoogleに集約し、スプレッドシートやドキュメントを組み合わせて小説を書いてきました。

もともとは、10年くらいGoogleを使っていたので慣れていたことと、Google WorkspaceとGemini(生成AI)の連携の良さを重視してGoogle系を選んでいました。私がダラダラと話した作品設定の内容をAIにまとめてもらい、そのまま各ツールに反映できるのは、執筆効率を上げる上で大きな利点だと思っていたからです。

しかし、現在はNotionをメインに据えています。仕事でも情報を整理するためにNotionを使うようになった中で、「執筆にも使ってみようかな〜」と軽い気持ちで試してみたところ、AI連携の利便性を差し引いても、Notionのほうが圧倒的に執筆管理に適していたからです。

今回は、長年使ったGoogle系ツールからNotionへ完全に移行した理由と、具体的な活用法について説明します。

※ 執筆活動への活用方法をすぐ確認したい方は執筆活動でのNotionの具体的な使い方からご覧ください。

私にGoogle系ツールが合わなかった理由 #

Google系ツール(Workspace)を使っていた頃は、不満というほどのネガティブな印象はなかったです。むしろ、クラウド化するにはこれが一番いいと思って使っていましたから。Notionに乗り換えた後に、これは私に向いていなかったなと、下記のようにいろいろ思いました。

片付け下手なのかドライブ内がうまく整理できない #

Googleアカウントはいくつか持っていて使い分けはしていますが、それでもドライブに執筆に関係ない資料とかも気付けばどんどん入れてしまっていました。
そこで、「執筆」というフォルダを作ってそこに執筆活動に関するものをすべて入れてみたり工夫はしましたが、階層が深くなるばかり。私がせっかちなせいか、執筆→作品名→該当のファイルとたどり着くのがすごく面倒だし、フォルダ名は文字情報ばかりで途中で開き間違えることもあり、上の階層戻って、というのがすごくストレスでした。
あと、中身が空とかのゴミデータも大量でした。

開くとどんどんタブが増える(PCブラウザ) #

普段パソコンのブラウザで作業することが多いのですが、Google系ツールはドライブからデータを開くと新しいタブとして開かれます。これを閉じないまま放置してしまい、タブが多くなりすぎて混乱していました。mac環境なのでPCをシャットダウンする習慣もないため、思えば毎回作業を始める前に「必要ないタブを閉じる作業」という謎の時間が存在していました。
ちなみに、共感してくださる方はPC用のアプリを試してみてもいいかもしれません。私自身はあまりたくさんアプリをインストールしたり開いておくことによって、容量食われてしまうのが嫌なのでブラウザ一択なのでこうなりました。

開くと別アプリが起動する(スマホ版) #

スマホで作業するときはアプリを使っていますが、ドライブのアプリからファイルを選ぶとドキュメントやスプレッドシートの別アプリがそれぞれ起動する仕様になっています。アプリの横断をするのも重いし、Android版だけなのかわからないのですが、複数ファイルを開いたときに1ファイルが1アプリのように扱われ、起動アプリ一覧を確認するとドキュメントが多くを占めている状況になっていることが多々あり、作業の邪魔になります(Chromeを資料としているときに、起動アプリ一覧から選ぶ癖がついているので、ここを占拠されると作業効率が一気に下がるのです)。
しかも、しばらく経ってから開きっぱなしにしたはずのデータにアクセスしようと思って起動アプリ一覧から選ぼうとすると勝手に閉じてしまってることが多く、もう一度ドライブのアプリから開き直して、、というのがストレスでした。

上記に心当たりがある人はぜひ続きを読んでNotionを使ってみてほしいです。

仕事で当たり前の使い方→趣味に当てはめる #

私は会社員として働いており、仕事でのNotion活用法をそのまま執筆に活かしています。

  • 情報の集約
    • 商品規格など情報のまとめ
    • 必要に応じてwiki化できる
  • →作品ごとの設定をまとめるのに最適
  • プロジェクト管理
    • マイルストーンの設定とガントチャートやカレンダーでの時間軸の見える化
    • 複雑な工程や複数人が絡んでも整理しやすい
  • →物語の時系列整理に使える
  • 活動のポータル化
    • ルーチンワークを見える化しておくことで、無駄に頭を使わずに済む
    • リモート勤務の際にも役立つデジタル付箋としてよく見るメモやとりあえずのメモをスタートページに貼っておく
  • →執筆活動全体の効率化
  • タスク管理
    • やるべきことややりたいこと、確実性問わずとりあえず放り込める
    • 私はいつもカード表示にしているので、完了↔進行↔保留↔未確定の進捗を直感的に操作できるし、見渡しやすい
  • →アイデア段階から作品を一貫して管理できる
  • テキストエディタ
    • 議事録には表やリスト等も適宜差し込みたいのでリッチテキストエディタ的に使う
    • 単純なテキストツールとしてもシンプルなデザインなので作業の邪魔をしない
  • →プロットや原稿を書くツールとして優れている

上記全てをシームレス化、一元管理できるわけですが、決して機能が多すぎて迷う・使いこなせないなんてことはありません。私が仕事で使い慣れてるのはもちろん理由のひとつですが、Notionを全く使ったことがない人にも同じことが言えます。単純なテキスト作成ツールにも使えるのがその理由です。まずはシンプルにメモとして活用していき、必要に応じて表などを加える、wiki化する、といったプラスの要素で徐々に慣れていけば気付いたときには便利すぎて快適さを手放せなくなるはず。

Googleも集約されたツールではあるんですが、シームレスに使えるかという観点で、切り替えに使うエネルギーみたいなものが少なくて済むのと全ての作業スペースが適度に見渡せるような感じです。

私の感覚で話すと、作業を切り替えるときにGoogleはドアを開けて部屋を移動する必要があるが、Notionは同じ部屋で全ての用事を済ませられるイメージ。

執筆活動でのNotionの具体的な使い方 #

Notionを使ったことがある人ならわかると思いますが、フォルダという概念はありません。
ページに子ページを配置することができ、子ページが配置されたページをフォルダ代わりに使用します。

私が実際に使っている構造 #

Notionでは作品ごとにフォルダ代わりの「親ページ」を作り、すべての情報を子ページとしてその中にぶら下げています。

  • 活動ポータルページ:Notion開いたときにいつも表示される執筆活動の最初のページ
  • 各作品ページ: 親ページの役割をもつ。
    • プロット: データベースを使用。
    • 本編: 1話、2話……と子ページを作って執筆。
    • 設定資料: 登場人物設定、時系列設定など
    • 参考資料:ペタペタ貼る用
  • 作品進行管理兼ネタ帳:使いやすさ次第で進行管理とネタ帳でページ分けてもいい

執筆活動ポータルページ #

作品ページ #

作品本編や作品に関する資料をぶら下げておく親ページの役割です。
このページを開けば本編や資料を確認できます。
作品に関するメモや走り書きも親ページに直接書き込んでおけば、私もよくやってた「あれどこにメモしたっけ…」という事態にも陥りにくいです。とりあえず書いておけば、必要になり次第そこからページを作ることも可能です。
その作品を作業していないときは左のタブにある﹀ボタンを押して子ページを非表示にしておきます。
また、ページにアイコンを設定しておく機能が、データ管理が苦手なタイプにうってつけです。絵文字も選択できますが、作品に合う単色のアイコンを選び、イメージカラーを設定しておくのが私のおすすめです。形・色両方の情報があれば、パッと見たときに判断しやすく、すぐにデータ選択できるからです。

プロット #

データベース形式を使用します。このシーンを入れ替えたいな〜と思ったときにドラッグして位置を入れ替えられるのが快適すぎるのです。ビューは何でもいいですが私はテーブル表示を使っています。

本編 #

作品本編の執筆もNotionで行います。サイトデザインにも余計な装飾がなく、シンプルな画面構成をしている為、文字に集中することができます。
他のメディアにコピペしたとき、余計な行間が空いてしまうのが嫌だという方はコードブロックを使用して、その中に執筆していってください。オプションから「右端で折り返す」にチェックしておきましょう。本来コードを書く為の機能なので形式選択ができるようになっています。コードを書くわけではないから何でもいいので初期設定で問題ないですが、気になる場合はPlaneTextの選択肢があります。
執筆に集中したいときは、タブを非表示にしておくことをおすすめします。

設定資料 #

設定資料の管理は、データベースがめちゃくちゃ使えました。ビューの切り替えでかゆいところに手が届く感覚です。

登場人物は特にwiki化の機能も場合によっては有効です。

時系列の話は下記記事で詳しく紹介しています。

Googleにはなかった面白い機能として、地図ビューがあります。場所を設定し、地図上で視覚化できるので、この場所で何が起こる、という設定がすごくわかりやすいんです。テキストはもちろん位置情報と日時をセットにして情報として書いておけるので、舞台が地球上であれば使い道が結構あります。

地図ビュー

私も大好きな鉄道の登場する物語では、リアルな時刻表との相互関係が設定資料としてわかりやすかったりと、旅系の物語では移動の管理などに非常に重宝するのは容易に想像がつくと思います。

他にも、登場人物がどういう位置関係で居住しているかという資料にも活用しています。つまり、時系列から人物設定まで用途は様々です。

Googleドキュメント等からの移行も簡単 #

Notionにはインポート機能があり、Evernoteなどの定番テキストアプリで執筆したデータは簡単に移行できます。
docファイル等をアップロードすることもできるので、今までローカルで作業していた人もクラウド化することができます。
以前私が執筆に使っていたGoogleドキュメントも例外ではなく、移行がすぐにできたのが良かったです。
テキストデータだけではなくTrelloやAsana等の管理ツールからもインポートできるので、必要なツールを集約できます。

Notionは動作が重い? #

Notion内のデータ量が増えると重くなることがあるらしいですが、私は今のところ快適に使えています。仮に重いと感じた場合にも対策があります。

  • ページ分割: 前述の通り、本編執筆には1話ごとにページを分けているので問題ないのかも。設定資料が重くなれば例えば登場人物はグループ分けしてページを分けたり、という方法を取れそうです。
  • アーカイブの活用:完結や途中で止めてるような動いていない作品用に「アーカイブ用のワークスペース」を別に作り、移動させる。

執筆活動にはNotionさえあれば良かった #

執筆にNotionを使うメリットのおさらい

  • アイデア→設定→プロット→執筆の作業切り替えや別作品のデータへのアクセスがシームレスに行えるので迷子にならない。
  • シンプルなデザインで執筆に集中できる。
  • Googleドキュメントからの移行が楽で、すぐに乗り換えられた。

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