会社員を続ける小説家が限られた時間で挫折せずに執筆するためのルールと環境

目次
物書きのみなさん、執筆、順調に進行していますか? #
私も創作意欲は常に満たされているわけではありません。どれほど素晴らしいアイデアがあっても、モチベーションの波に飲まれて筆が止まってしまえば、物語は永遠に完成しません。
さらに、私は会社員という肩書きもあり、執筆に割ける時間はそこまで多くありません。
そんな私が物語を最後まで書き切るには、挫折を防ぎ限られた時間で書くためにルールや環境の工夫が必要となります。
本記事では、会社員として働く私が作家としても活動を続けるために実践している「モチベーションを上げる」「モチベーションに依存しない」ための具体的な書き方や、忙しくても作品作りを進められる方法をご紹介します。
「小説が書けない」こんなことしてない? #
陥りがちであろう執筆パターンを示しました。もし図星過ぎて読んでて腹立ってきたら、ここの項目を全部読む必要もないんで、さっさと次の見出し「モチベーション低下・足りない時間は【方法】で突破する」に進んで、小説の完成を目指しましょう!
- ✕ 順番通りに書きたい
→まずは序章から書いて、物語が始まる。それから展開を書いていって、、、すいません、結末までモチベーション保てることありましたか? - ✕ 完璧な執筆専用部屋
→書きやすい環境っていいですよね。ところでその部屋、この1週間にどのくらい滞在できましたか? - ✕ スマホ開くと動画見ちゃう
→面白いですよね。あれ、スマホ開いた目的は何でしたっけ? - ✕ 疲れたけど、今は執筆時間と決めてるから、、
→ルーティン守ってて偉いですね。それで、いいもの書けましたか?進みましたか?明日の仕事、大丈夫ですか?それより、執筆楽しめてますか?
モチベーション低下・足りない時間は【方法】で突破する #
まず「物語のゴール」を書いてしまえ #
一般的な執筆では冒頭から書き始めますが、筆者はあえて執筆の最初期に、「最終章近辺」〜「クライマックス」をまず書き上げています。
- 効果①:強力なモチベーションになる
「ここにつなげるために書き進めるんだ!」という明確なゴールが目の前にあるため、執筆が苦痛になったときの強力な推進力となります。 - 効果②:伝えたいことがブレない「指針」 物語の最終的な着地点が存在するため、常にそこに向かっていくことができます。途中で迷走したり、当初のテーマから逸脱したりするのを防ぎます。
- 効果③:現在地を認識しやすい。特に長編を執筆していると、あとどれくらい書けばいいのか、自分でも想像がつかないことがありますよね。最終地点が明確になると、終わりまでの工数が数えやすくなります。
もちろん、最初に書いた内容が途中で変更されても構いません。仕事のプロジェクトでもゴールが変更されることはあることです。
環境やツールにこだわりを持たない #
執筆に使っているスペースはありますか?
私は日によって、いや、その日の中でも執筆場所は定まっていません。
忙しい中で執筆を続けるには「ここで作業すれば集中できる」という場所ではなく「作業を可能にして集中する」ための工夫が必須です。
まず、「作業可能」を実現させるために、作品はクラウド環境に保存し、様々なデバイスからアクセスできるようにします。
- パソコン:デスクで作業ができるならパソコンを使います。理由は、やはりキーボードで入力するのが1番速いから。もし、キーボード入力が遅い人は、他の手段を使うのも良いとは思いますが、タイピングのスピードは慣れの部分もあるので頑張ってパソコン使い続けてみるのもおすすめです。
- スマホ・タブレット:電車での通勤中など、ながら作業ができます。帰宅してからの時間、筋トレしながらでもできます。私は筋トレしてないですが。
私が使っているクラウド環境の整え方については別の記事でご紹介しています。
続いて、場所を選ばずに集中するための工夫をしていきます。
- ノイズキャンセリング:ノイキャン機能のあるイヤホンやヘッドフォンを使います。カフェや電車など、音のある場所でも雑音が気にならなくなります。
- 画面の白黒モード:執筆しようとパソコンやスマホを開いたのに、いつの間にかYouTube見たりネットサーフィンしてた経験、ありますよね?色の情報がなくなることによって、興味を減らすことができます。
- 覗き見防止シート:外で作業してると、無駄に自意識過剰になって、周りの視線気になりますよね。スマホに貼っておくだけで、安心感を得られます。
- アラームやタイマー:次の予定があったり、電車に乗っている際の乗り過ごし、また寝る前に集中しすぎて睡眠時間が短くなってしまわないかと、つい時間が気になってしまいますよね。時間になったら知らせてもらえるという安心感によって、集中力を高めます。
時間によるルーティンを作らない #
「この時間は○○する時間」と決めきってしまうと、義務感が出て嫌になりませんか?たぶん時間がない中でも小説を書きたい人ならば、執筆が好きなのではないかと思います。なおさら、せっかく執筆できるなら楽しいほうがいいですよね。
特に会社員は日によって残業が出たり、付き合いがあったりと、スケジュールを読めない部分もありますよね。時間を決めてしまうことによって「小説を書く時間だったのに」と思うのは、あまりメンタルに良くないです。
また、忙しいと疲れてしまう日もあり、そういう日は休んだほうがいいです。執筆が楽しいなら書けるときに書こうと思えるはずなので、後ろめたい気持ちを持たずにサクッと寝ましょう。
せっかく時間が空いたのに、うまく書けないとき #
これ、私もあります。。書いてみてもなんとなく文章のリズムがおかしかったり話がつながらなかったり。そんなときも対策を知っていれば焦らなくて済むし、時間を有効に使えます。私も実践するように、例えば、以下のようなことをやってみてはいかがでしょうか。
手直しする前提でざっくりと執筆 #
できない部分が文章の組み立て程度だったら、そのまま執筆作業を続けてしまうのも有りです。漫画で言うラフやネームを書くように、ざっくりと進行するようにしましょう。
ざっくり執筆されたものを手直ししていく #
前項と逆に、ストーリーがうまく進まないのであれば、手直しされる前提で書かれた部分の修正を行なっていくことをおすすめします。
作品や関連するものの見直し・資料収集に切り替える #
作品自体や設定の見直し、インプットの作業に切り替えます。スランプのときだからこそ気付けることがあります。
具体的には・・・
- 本やネットでリサーチを行う
- 設定資料内や、作品と設定、設定と現実との矛盾をみつける
- 書いたところまで作品を読み返す(推敲も兼ねて)
- 構成や時系列の整理・見直し
公開方法を整える #
「書く」以外の、公開に向けた準備を進めます。 「書かない日」も、物語の完成に向けて進んでいるという「間接的な成功体験」を得ることで、自己肯定感を保ち、次の執筆へのエネルギーを蓄えられます。
- 小説を公開するための個人サイトのデザインや構築
- 小説投稿サイトのリサーチ
- どんなサイトがある?
- 作品に合うジャンルやタグは?
- 今人気の傾向はどんな作品?
- 開催されるコンテストのリサーチ
作業場所を変える(注意点あり) #
例えば自宅にいるときに、自室で集中できなかったからリビングに行ってみるというのはおすすめですが、安易に外出してカフェや図書館に向かうのはおすすめできません。こういうスランプのときは外のほうがさらに作業がはかどらない可能性が高いからです。しかし、「執筆作業をする目的」を持たずに外出するのは良いです。そのときは、念の為、作業道具も持っていき、「もし気が向けば書く」くらいの気持ちがちょうどいいです。
時間を制限するものをあえて「辞めない」 #
私も、会社員を辞めて執筆に集中しようと思ったことは、実は何度もあります。
しかし、執筆以外の日常生活は執筆に効果的です。これは、別に「執筆の合間の息抜き」という考えではありません。そう考えられたなら、もっといいかもしれませんが。
日常生活ってネタの宝庫ですよね。例えば、自分の職種を活かした能力バトルとか妄想したことはありますか?
嫌なことがあれば、それを敵にした物語を仕立ててストレス発散もできます。
誰かの発言を「この言い回しどこかで使えそうだな」と感じることもあります。職場で起こったことをアレンジして、物語に取り入れたり。
また、読者となり得る人の多くも働いたり、学校に通ったり、日常生活があります。読者と近しい経験を続け、読者目線で物を見たりすることで、共感しやすかったり、没頭しやすい世界を描くことができるとも考えています。突拍子もない設定の物語で主人公が自分と似た部分を持っていたら、続きが気になってしまうのではないでしょうか。
学生の方なら、ぜひ本業である学業を続けてみてください。
会社員生活があることで確かに執筆する時間は減ってしまってはいますが、それを捨てることによって私にしかできない表現が消えてしまうのが、クリエイターとして嫌なのです。きっと、小説を書くだけの小説家はほんの一握りと思います。紹介した私の工夫が、何かの作品の完成に一役買ったとしたら、本望です。